3Dプリンター『BS01+』の調整メモ ~ 1層目が大事 ~

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ようやく使えるようになって返ってきた BS01+。
が、初めてプリントしてみたら失敗。 orz。。
ボンサイラボさんがサービスで付けてくれたピンクのABSフィラメントを使って試したところ、全くベッドにフィラメントの一層目がついてくれない。

多分、利用し始めると常識になるんだと思うけど、特に1層目の調整が重要 というのが理解できたのでメモ。
雰囲気を撮るために「モーションショット」でシネマグラフな見出し画像を作ってみた。粗いけど。。
Get it on Google Playモーションショット

一層目の対策

下記あたり。特にZ軸の調整と、ベッドの表面処理 は1層目をベッドにくっつけるために超重要
  • Z軸の調整
  • ベッドの温度
  • ベッドの表面処理
  • 一層目のプリントスピード
  • ラフト/ブリムの設定

Z軸の調整

エクストルーダとベッドの距離は極々近くする必要があり、そのための調整が必要。
BS01+の標準のノズル径0.4mmの場合、0.1~0.2mm程度が基本のようだ。
名刺一枚が目安のようだが、ちゃんと測りたければスキマゲージってのをつかえばよい。
当然、水平も保つ必要あるので、手持ちの水平器も使った。

手順

  1. XY軸を原点へ移動。
  2. Z軸を15程度まであげとく(Zは+102を原点に設定しているので、ノズルからのキョリが15mm程度)
  3. ベッド裏の調整ボルトでのZ軸高さの調整しろを確認(3か所とも下げとく)。
  4. Z軸を目一杯高さをあげた位置までベッドを上げる(ABSの場合-102mm)。
  5. ノズルとベッドが触れないように最終段階では0.1mmずつ上げていく。
  6. 水平器を使って、ざっくり水平を取る
  7. X0 Y130 へ移動し、調整ボルトを使って、0.2mmくらいに調整。
  8. X150 Y130 へ移動し、調整ボルトを使って、0.2mmくらいに調整。
  9. X75 Y0 へ移動し、調整ボルトを使って、0.2mmくらいに調整。
  10. 5~7をもう一周して再確認。
手順7~10は上下左右ボタンで操作してもいいが、、


何度もボタンをクリックするより、上部の窓から直接 G-Code を送るほうが効率的。
上記手順だとこんな感じ。

G28
G1 X0 Y0 Z15
G1 Z0
G1 X0 Y130
G1 X150 Y130
G1 X75 Y0
G28 X Y

今後、フィラメント交換や、buildtak利用、デュアルエクストルーダ化などZ軸高さが変わるような作業をした後は、調整必須だと思われる。


ベッドの温度

ABSの場合、マニュアルには60度と記載されてたが、季節的にまだ寒いからか90度はないとダメだった。
環境にも依存すると思われるし、プリントするモノにもよるみたい。
後述するケープやBuildTakなどを使えば、温度が低くても大丈夫。

ベッドの表面処理

ABSフィラメントの場合は、ベッドにカプトン(ポリイミド)シートを貼っている。
マニュアルに貼れと書いてあったので貼ったのだが、その意図・意義は知らんかった。

カプトンシートは熱伝導性が高く、ヒートベッドの熱を均一に伝え、フィラメントがつきやすくなる効果があり、また、表面がツルツルなのでプリント後に剥がしやすいという逆の効果もあるようにおもった。

で、この絶妙なバランス調整が重要。

下記のような対策があるらしい。

ケープを使う

一層目がかなり付きやすくなる。 が、吹き付ける量が多いと、かなり取れにくくなる。
下手すると、カプトンシートが破れる。。ので注意。
ちなみに私のは破れた。。

マスキングテープ + ケープ

プリント後、マスキングテープもろとも剥がす感じか?
毎回張り替えるのは面倒くさそう。
また熱伝導率が考えられてない気がするので、多分PLAフィラメントの場合な気がする。
パス。

BuildTak + 銅板

ボンサイラボでBS01+のベッドにピッタリのサイズのBuildTekが、お値頃価格で販売されてるので買ってみた。
Amazonでも汎用サイズ(20cm x 20cm)が売ってるけど大きなサイズが売っているが、面積単価はボンサイラボのほうが優れているし、何より購入後切らないとダメなので、ボンサイラボで買ったほうがよさげ。

銅板は熱伝導率が高く、カプトンシートと同様にヒートベッドの熱を均一にするために必要みたい。
参考にさせていただいているブログ「MUDAなことをしよう。」の記事でも紹介されてたピッタリサイズな1mm厚の銅板を角井銅商店で2枚発注。
送料込みで1,000円程だった。

最初1mm厚って分厚くない?という気がしたけど、薄いくらい。
この銅板が変形すると、1層目が安定しないので変形しづらい厚さは必要。
注意
下記のようなものをAmazonで購入して自作するってのはやめたほうが良さげ。
まぁ、、失敗しました。

一層目のプリントスピード

スライサーの設定で調整する。
Slic3rなら、configuration > Print Settings > Speed > First layer speed。
Curaなら、configuration > Print > Speed and Quality > 表示開始レイヤー
デフォルト30mm/sだが、10mm/sにしておいた。

ラフト/ブリム/スカートの設定

ラフトとブリムは似たような感じ。

ラフト(「いかだ」のこと)はその名の通り、造形物の下に「いかだ」のような長方形な形状の薄いアミアミを敷く。

ブリムは造形物の外周に沿って均等に餃子の羽みたいなのをつける。

いずれも一層目の面積を広げて、浮きにくくすることができる。
おそらく、両方は不要。どうしても1層目が浮いてくる場合にはブリムだけ付けることにする。


スカートは印刷開始直後に造形物の周りに描かれるヤツを指す。
目的としては下記。これ重要
  • 品質劣化したフィラメントを一旦取り除くこと
  • フィラメント射出のタイムラグへの対応
スカートと造形物のキョリはある程度話しておかないと、スカートが本番の造形物に巻き込まれる場合がありそう。

おまけ:サポート材の設定

造形物によっては一層目の面積が小さく、非常に浮きやすくなるとともに、上部に向かって広がる形状だったりする。
積層型の3Dプリンターの場合、若干の圧を上からかけながら造形していくので、それを支えるモノがないと、ふにゃふにゃした状態でいびつな造形にしかならない。
なので、サポート材が必要になってくる。
スライサー「Cura」では下記2つから選べる。

  • Touching buildplate:ヒートベッドと接触する部分のみ。
  • Everywhere:ヒートベッドだけじゃなく、造形物の間に挟まれている部分のサポート材も自動作成。
ただ、上に広がる形のものは、スライスする前に反転させるなりして、なるべくサポート材が不要になるようにしたほうがよさげ。
自分で何かのパーツを設計するにしても、積層することを意識して作る必要がありそう。

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