YAMAHA CITY-X の改造:① ~スピードセンサー対策~

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前輪のスピードセンサーは2016年式より、かなり小型化されていて、フロントフォークと一体化してるレベル。
とりあえず、調査&改造用に予備センサーを入手して調べてみた。

前輪スピードセンサー対策

  • 磁石を物理的に間引く
  • 読取データを電気的に間引く
  • (前輪の)タイヤを大径化
といった対策となるが、とりあえずタイヤを大径化する以外の対策方法かなと。

前輪スピードセンサーの入手

まずは調査&改造用に予備のセンサーを入手。
YAMAHAのチャリ/バイクのパーツカタログ (Androidアプリ)で、2016年式のCITY-Xを選択し、「09:ステアリングハンドル&ケーブル」を見ると、「15.センサ スピード(X0L-85985-20)」 \2,754てのが対象。
YAMAHA純正部品を直接通販できるのはヒロチー商事ってとこくらい?その楽天ショップで2,866円
非常に小さなパーツで重さは10gを切る。なお、パーツは3つから構成される。
右のリング型の磁石が組み込まれている。実際に磁石を当ててみると、計24極もの多極磁石。こんなにちっちゃいのに。
なお、左のパーツには ホールIC 的なのが埋まってるはず。

仕組み的にはリング型の多極磁石が回転し、ホールICでNS極を読み取った信号から前輪の回転数を検出。タイヤサイズ(20inch)を前提に速度を計算している。
自動車の車速パルスと同様。

電気的動作確認

とりあえず、JWPFコネクタを入手し、モーターユニットからの電圧をテスターで確認してみた。
  • 11.8V
  • 5V
  • GND
ざっくりとはこんな構造ぽい。

いちおブレッドボード、5Vレギュレータ、抵抗を使ってテスト。
磁石を回転させると、想定通りにH(5V)-L(0V)が切り替わってくれて、一周で12往復する。

メモ
DフリップフロップICを使ったり、Adafruit Trinket 、8pinoなどの小型arduinoを使って分周回路を作って電気的に信号間引きするのも実験的にやってみたい。
MicroView とか使えば、スピードメーターも同時実装できたりとか?
時間できたらやってみよ。

ちなみに、Sx2 dongle というドイツ製の専用商品もあった。
プラグを抜き差しすることで、ノーマル⇔改造状態を簡単に切り替えられることみたい。プラグに基板が入ってるんかな?
CITY-X に合うかどうか不明だし、€169と高額。Sx2 Dongle 20" Yamahaでいけそうな気がするが。。取り寄せよっかな。。
 

磁石パーツのサイズ計測

とりあえずは磁石パーツの改造によって対応する予定なのでパーツのサイズを計測。
外径35.2mm、内径24.4mm、厚さ3.0~3.6mm(最内の接触するトコ)。
これに厚さ2mm程度の磁石がカッチリハマってる。

なお磁石パーツはセンサーと逆の面に4か所の出っ張りがあり、上述したパーツカタログの「16.ホルダー」に噛み合わせられ、前輪の回転と連動する。この部分は2.8(=5.8-3.0) x 4.0mm。

リング磁石を外そうとしてみる

最初は磁石を取り出そうと、まずは手回しドリルを使ってみた。

磁石は穴が開かずに割れる」といった情報が多かったので、いくつか穴を開けようとしたら磁石が割れて取り外せるかなーと期待してたけど、全然割れてくれずにちゃんと穴が開く。。とりあえずいくつか穴をあけ、それを連結させようとしてみた。。

が、、正直超メンドクサイ。。

物凄く丁寧に時間をかけて削って、彫刻刀とかでうまく仕上げれば、全ての磁石を粉々にしてキレイにできる気はするが。。

ヤメた。。

どうせこの磁石パーツは使えないので、中身をみるためだけに半分に切って磁石を取り出してみた。センサーの逆側には1mm弱厚のアルミ板が入ってる。


3Dプリンターで磁石パーツ制作

出っ張り部分を避けて、うまく等分配置できることを考えると磁石8極仕様になった。標準24極の1/3。
いつも通り、123d Designで3Dデータを作って、AstroPrint経由のBS01+で出力 。フィラメントはABS黒。
なお、2016年式のセンサーは小型なので、Ф3mmx2mm の小型磁石を使用。100均のはФ5mmまでしか見当たらず大きすぎた。


穴に磁石がガッチリはまった(ハンマーで叩き込んだ)ので接着剤無し。試しに嵌めて回してみたが特に抵抗なく回るのでいい感じ。
最新のYAMAHAの電動自転車は同じスピードセンサー(X0L-85985-20)を使ってるみたいなので、大体どの機種でもいけそう。

なお、標準のリング磁石と、購入したネオジウム磁石ではかなり磁力に差があるけど、磁気センサ.comによると電気と違って、強すぎるのは問題なさそう。

次回は、磁石パーツの取付と、リアスプロケット、アシストギアを一気に交換予定。→ 交換した

おまけ:センサーを分解してみた
予備用の磁石パーツは壊したので、ついでにセンサー部分も分解して(壊して)中をみてみた。
ホールセンサーに加え、ツェナーダイオードx1、コンデンサx2、コイル(インダクタ)x2の単純な回路。



9 件のコメント :

  1. 幾つかのブログでアシスト速度の引き上げ可能と認識していたので、CITY-X17年式のCity-Xを購入しました。が、17年式では、貴兄の紹介いただいているセンサーしか対応できそうにありません、、
    センサーさえあれば、メカ系は何とかできそうですが、、センサーだけは、自力でできません。
    ①パーツとして、お譲りいただくことはできないでしょうか。
    ②3Dプリントをする場合、おすすめの場所(ネット)、積層の種類など、情報をいただけないでしょうか。
    勝手なお願いで恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

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    1. 「マサさん」さん。はじめまして。
      返信遅くなってすみません。

      最近3Dプリンターを使っておらず、調整できてませんので、リンクしているSTLファイルをご利用いただければ幸いです。

      また、3Dプリントサービスは使ったことがごさいませんのでオススメもわからず。。申し訳ないです。

      なお、私の場合、素材はABS、積層は0.2mmで作成しました。

      注意点は強いて挙げると磁石穴でしょうか。
      家庭用の3Dプリンターだと余り精度は出せないので、プリントした後に
      2.5mmのドリルで磁石穴を調整することがありました。
      ※素材がABSだと削りやすい。
      ※3.0mmドリルがジャストサイズですが、下手すると磁石が外れやすくなる。

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  2. 早速、ご丁寧な回答ありがとうございます。
    ネットで3Dプリントをトライしてみようと思いますが、データは、

    YAMAHA_SPS_Magnet_Holder という68kB程の、zipファイルでよろしいでしょうか。3D

    プリントのこと、何もわからず、違うのであれば、ダウンロードの方法、ご指示いただけ

    ると助かります。

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    1. はい。そのzipファイルです。

      解凍してできるfilesフォルダにsps-32x24.stl というファイルがあるのでそちらをご利用下さい。

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    2. 確認、ありがとうございます。ネットで探したら、一か所、ちゃんとやってくれそうなところがありました。
      アクリルの提示がありましたが、ひびはいりそうなので、ABS系でと指示したら、穴の底が0.6mmしかないので、1mmにしてくれ、と言われましたが、データ修正はできない、と伝えたら、剥がすとき(?)そこが綺麗にいかない可能性があると言われました。
      このまま進もうと思いましが、何か、コメントがあれば、お願いします。

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    3. すみません。連絡遅くなりました。
      「はがすとき」というのが、私もよくわからなかったです。というのも、3Dプリンターの場合、積層型なので、はがす工程はありませんので。。
      あ、もしかすると、プリント台からはがすときかもですが、今回の形状でミスることは考えにくいです。
      また底の厚さを増やすと磁石が収まらないと思いますのでそのままのデザインで出力してみて下さい。

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  3. コメント、ありがとうございます! やってみます。

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  4. ネットで頼んだパーツ届きました。精度が良いためか?マグネットは緩いので、ゼリー状接着剤で固定しました。ちゃんと機能しています。ありがとうございました!

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    1. 無事動いたようで何よりです。
      確かに自宅のプリンター精度でピッタリになるように調整してたのを思い出しました。。すみません。

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